ビューティフル

美しさ、

それは瞼を閉じた時に感じるあの光。

みんなが口ずさむあの歌。

もう会えなくなってしまった記憶。

見ることができないあの人。

 

手からこぼれ落ちそうな

もう落ちてしまっている

そんな何かを掬い上げて透かして

あなたの美しさを感じたい。

 

僕らはいつも水面下に動いている。

話して触れて、真実なんて本当はどこにも無くて。

どこにもないから本当なんだと。

真実を探り合って、あなたを見失うよりも

あなたを手離したくないと縋って泣いているほうが真実なのではないのかと考える。

 

真実って、きっと自分を失いかけた先に

見えてくる何かでしかなくて、

その真実に意味を付けるのが君。

 

面倒くさいの裏側を常に考えてしまう私を

「また考えてるの?」と

優しく頬をつねって、微笑んでほしい。

 

それが私の望むもの。

umi

あの駅に降りてあなたの迎えを待つ。

ううん、私あなたを待ったこと一度もなかったね。

いつもあなたが1時間も前に、そこで待ってた。

心配性だからと、緊張してと、

情けなく笑ったあなたと雨風が強い中海辺を歩いた。

あの海は、もう誰の海でもなくて、

傘の中で見つめ合ったあの時間は

砂のように舞って消えた。

砂で遊んだ、君との時間が

私に時間を知らせてくれる。

あなたとの海はどんよりとした雲に包まれていたのに、

君との海は紛れもなく快晴だった。

 

遠い場所まで歩いて、何を話したのか

私は緊張で覚えていない。

君と会うと緊張が解けているようで

緊張している。

矛盾でいっぱいの私にそっと手を繋いでくれた。

私は、ずっと幻をみているようで

浮遊感で満ちてる。

君も浮遊感で満ちてるのかな。

いつか2人で海の底に足をつけられたなら、

きっと笑って抱き合うに違いない。

 

抱き合って、ちょっと見つめてキスをする。

それが君から注がれる光。

眩しくて、目が開けられなくなるほどに、

私の胸を焦がすんだね。

 

会っていない時間も

絶え間なく愛を注ぐ君を、

私は抱きしめて離さないよ。

そっと祈るように

蜻蛉

忘れないうちに、書き記す。

あの時の日差し、体温、鼓動、湿っぽさ、

会話、沈黙、目、横顔、

ふたりだけが触れ合えるあの時間を、

別れさえも愛おしく思い帰った夜を、

夢の中でも思い返して、現実と空想を行き来した。

君の顔が見れずに、見たあの景色が

眩しくて、横を見ても眩しくて、

触れたいのに触れられなかった。

 

こんなに奥手な私は、幼稚で。

いつも通りがいつも通りにできなくて、そんな自分を君に見られていると思うと、

どうしたら好きになってくれるんだろうって

思いふけてしまう。

 

恋は曲者。

 

君は臆病だと言ったけど、

本当は私も。似た者同士なのかな。

似た者同士に見えないから、心が似てるって

確証を得たい。

君が私の言葉1つで火照ったあの気持ちを

私は知りたい。私にも見せてほしい。

幾つになっても貪欲な自分。

 

マイナスとマイナスがくっつくと

プラスになるんですよ

 

って、あの日差しを見て言った君。

オレンジ色みたい。

いつまでも敬語な臆病な君に

少し身を委ねて、笑う。

 

そんな時間を幸せと、愛と言ってもいいかな。

君の渦は、いつもプラスで、

今日も君の横顔に見惚れてしまう。

 

 

二重幅

昨日、久しぶりに月が顔を出した。

そんな些細なことに胸を躍らせるのは、

きっと2年前の私と変わりがない。

時の流れに心寂しくなる時が、たまにある。

そんなたまにの時が、

ふと顔を出した月が誘い込む。

 

朝、眠たい中

無意識のうちにいつもの電車に乗り込む。

そして少し目を閉じて、また目を開ける。

二重幅に違和感を感じて、携帯でチェック。

疲れて、二重が三重になっていて、

ちゃんと休もうって自分に優しくなる。

 

朝、狙えば落とせる男との未来を考える。

昼、自分のこれからを考える。

夜、欲のままに弱さを肯定。

 

渦、なんだろうな。

私たちって、生まれてからずっと渦にいて

その渦は日に日に早く回る。

 

止まるなんて、

渦に飲み込まれていたらわからないよ。

愛も恋も寂しいも、きっと渦なんでしょう?

 

 

一人暮らし

ベッドの上で片足をあげる。

その足が、間接照明に照らされて影が壁に映る。

なんか、寂しくなって、ドキドキして、

誰かと影ごっこしたかった。

あなたは、影を使って犬や狐をしてくれた。

もう指折り数えて両手では収まらない年齢。

そんなあなたは、動物の鳴き真似をして、

私を喜ばせた。

けらけら笑う私を見て、あなたが私を見つめる。

そしたらはにかみながら、唇。

ずるいなんて、口出す間も無く、もう一度もう一度。

そして笑う。影が1つだって。

バカにされてもいい、

寂しさなんて忙しさで紛らしたらいい。

指が絡んで、手が重なる、あの時が忘れられない

そんなことが忘れられない、

忘れるなんてできないから、また紛らしたらいいの。

強さなんて、本当は無くて、誰も強くない。

強い人は強いって言わないと壊れてしまう人、

強いって言われないと潰れてしまう人。

 

光と影は私の気持ちと重なって、あなたとも重なって、愛なんてものも本当は重なってる。

重なって、透かした時きれいだねって

またあなたは笑うかしら、きっとあなたは

私を見て「ほら、きれいだよ」って、

私に見せてくれるの。宝物みたいに。

 

手探りに声を探して、私の姿が消えたとしても。この部屋に染み付いた私達の声や匂いが、

百合の花みたいにしつこくて、目をこすった。

目をこする私をいつも叱るあなたは、

いつも優しかった。優しい嘘をつく人でした。

嘘と目と声

今年も君を忘れられなかった

私を見るあの悲しそうな優しい目は、私だけのものだったのに、もうそれは嘘。君は嘘しかつかない、ううん、嘘すらもついてくれない。何も話してくれなくなってしまった。ふたりの間の思い出は綺麗で、その思い出にふたりは恋をするくらいに綺麗なものだった。離れても、その思い出に触れるとふたりはまた恋をして、君はまたあの目をする。

私の中の君は、甘ったるい声で名前を呼んで、どこにも行かないでとしがみついてきた。久々に会った君は、甲高い笑い声でしゃがれた声で私の名前じゃなくて、自分の話をひたすらにした。もうふたりの時間、話は何もなくて、それでも私は君を嫌いになれなかった。君のことが好きな私が好きだから、今年もだめ。あの時、君は私に呪いを掛けたのかもしれないね。どこにも行かないでって。私も掛けておけばよかった。ふたりの呪いにしたらよかった。

 

こんな幼稚なこと、大人になってもするのね。

笑ってほしくて、同情してほしくて、褒めてほしくて、何かがほしくて

行動を起こすけど、見返りを求めてしまって、君があなたがいなくても見えなくても。

手が届く場所にいるのは私の方で、君はあなたは遠い場所で手を握り合った。

 

あのバンドマンが言ってた、あの言葉も

一方通行で、君はいつのまにか1人でジェットコースターに乗れていたり、もう250mlの牛乳パックを飲まなくなってたり。

私は今でもあの居酒屋に行って、あのメニューを頼む。今でも私はお酒が苦手。

ふたりの時間の重なり合ったのは幻みたいね。

その時間すら、私も君も手の届かない場所にいて、私たちは何かに溺れて、愛が見えなくなった。

 

それもひとりきりかな。

藻搔いたら、また私にも愛が見える?

見える見えない、わかんないけど、

君にまた会いたいから、また藻搔いてみる。

それでいいかな?私。

 

底なし沼から抜け出した私は、きっと魚。

きっと魚みたいに、きらきらと見えるよ。

君のあの寂しそうな目に。

待っていなくていいから、そばにいて。

H2O

何が合って何が合わないか、最近わかるようになった。この暮らしをしていたら出会わないような人に会った。会った、会っただけ。合ったのか。合ってないのか。シャットダウン。私からさようなら。私の中の私すらも零れ落ちてしまう、そんな自分を愛したい。私の私、さようなら。きっと誰にもハマらない。バズらない。だからもう、あの人だけに絞ったよ。なのにあの人は見えないふり。あなたの前では透明人間なのかしら。それとも私はこの生きている状態が透明人間のような虚しさなのか。むしろ、これがあなたの中で生きているのか。わからないね。世の中のことわからない。それでいいと誰かに許されたい。いつも願望で満ちてる私の1つ1つを紐解いてほしい。また、願望。私の気持ちはいつも1つ1つこぼれ落ちてしまうから、掬い上げてはまた本質がない。本質がないことにも意味をつけてくれて私を愛おしいと抱きしめてくれる。あなたはあなたで、あなたを抱きしめることもできる。でも私に抱きしめられたくはないみたい。人間が弱いとか強いとか何に比べて話をしているのか、それをみんなわかったかのようにああだこうだと納得したりつつき合ったりしてる。溺れる、人に溺れてみたい。そんな戯言、泡のように1つ1つ潰してしまえばもうこんなこと考えないようになるのかな。