暑中見舞い
「採血しましょう」
健康を維持するためにすること
慣れた口調で、「ノンアルコールで」と返す
針がまだ怖いなんて、子どもね
君に心配をかけたくないのに、
血を採るってだけで心配させてしまう。
ああ、いつの日かあなたに言われたよ。
「君には健康で幸せになってほしい」って。
あなたは幸せにするよと誓ったけど、
あなたによって健康が崩れたこと。
私はその日から、自分の体は自分だけで作られていないことを知る。
誰の体かわからない体。
だけど、痛むのはわたし。
心と身体は一緒なのに別々。
複雑な身体に複雑な心。
人生が複雑なのも、これでわかる。
生きるって大変。
それに気づかずに生きてるあなたは、
しあわせ そのものでしょう?
次に、ここで会える日は
夏が去ったあとかしら。
時節柄、ご自愛くださいませ